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日々雑感(2009)


日々の雑感を綴っています。最上段が最新です。

11月3日 ブレディスロー・カップ

10月31日に国立競技場でニュージーランドのオール・ブラックスとオーストラリアの
ワラビーズの試合が行われました。これがブレディスロー・カップです。私はかれこれ
20年以上、シーズンになると秩父宮ラグビー場に通っているのでラグビー・ファンと
言っても罰は当たらないでしょう。秩父宮や国立競技場で行われるラグビーの試合で
どれくらい集まるかは大体分かります。

ブレディスロー・カップは広告宣伝がそれほど大々的に行われたとは感じなかったことと、
高額の値段設定(カテゴリー1:¥20,000、カテゴリー2:¥16,000、カテゴリー3:
¥12,000、カテゴリー:¥7,000)が災いして国立競技場が満員にはならないのでは
ないかと想像していました。もう少し悲観的に空席の目立つ競技場で世界最高のカード
が実現するのかと想像していました。

しかし、実際は違っていました。その日は秩父宮に学生の試合を観戦しに行ったので、
帰りに国立競技場の側を通りました。予想よりはるかに多い人に驚きました。さすがに
Jリーグの何とか杯だと、もう少し人が多いだろうと思うものの、ラグビーの日本選手権
よりかはるかに多いお客さんです。千駄ヶ谷の駅前も結構混んでいました。
後から、インターネットで検索すると44,000人のお客さんが入ったそうで、写真を見ても
満員に近い印象。

これで感じたのは次の3点です。世間では不景気と言われているが、そうではない人も
多数いるんだなあということ、もう一つはラグビーってそんなに人気があるんだっけという
疑問。最後は、2番目とも関連しますが、私が観戦するのは特定リーグの試合のため、
ラグビーのごく一部しか把握できていないという当たり前の事実です。予想に反して
これだけ人が集まった事実にはかないません。

11月3日 ハイブリッドカーの音

ハイブリッドカーが静か過ぎて危険なため、音を出すような装置を義務付けるという
ニュースがありました。これはこれで理屈にあった対策ですが、別なニーズもありそう
だと思いました。

それは名車の音の再生です。要は人口的に作った音を再生して出すことでクルマの
接近を知らせるのが本来の目的です。そうなると、駅を通過する特急列車が発する音
みたいにクルマとは無関係な音にするという考えと、クルマ好きの人ならフェラーリの音、
ポルシェの音、アメ車のV8エンジンの音というように好きな音を選択できるという考えです。

前者の考え方の車が街中を走ることを考えると、やかましくてしょうがないので想像したく
ありませんが、後者は楽しそうです。でも、さらに想像を広げていくと、音源の著作権の
問題(マツダのクルマがポルシェの音を出してもいいのか)や、シトロエン、プジョー、
ルノーなど、どうみても特徴のある音とは縁がなさそうな車種の場合はどうする、などと
考えること(妄想)は膨らみます。

とはいえ、たとえ実現したとしても、ガソリン・エンジンを知る世代の人だけにうける
話でしょうから、過渡的なものにならざるを得ません。
ウチの子が免許を取る頃にはピロピロと無機質な電子音を撒き散らすクルマが
走っていることでしょう

11月3日 レクサスの事故

レクサスの事故に関しては、「あれはマットがひっかかったので、制御とは無関係
では?」との指摘がありそうです。私も新聞で読む以上の情報はないものの、制御の
問題ではないかと勝手に類推しています。

理由は2つです。1つはオートクルーズの経験。かつて他社のクルマで
オートクルーズを経験したことがあります。平地を延々と走るのには便利ですが、
登りになるとアクセル・ペダルが勝手に下がって(踏まれて)いき、その不自然さに
嫌な感じがしました。日本では問題になっていないことを考えると、オートクルーズ
が深く関係していると推測します。

もう一つはドライバーが高速隊の警官であったこと。乗っていた車は代車だった
そうですが、日本で言うと交通機動隊の警官に相当します。いわば訓練を受けた
運転のプロです。そんな人がマットがひっかかったくらいのことを190キロに
なるまで気付かないとは考えにくいです。

単純に考えれば、ギアをNにする、それでもダメならエンジンをストップすると考えます。
何らかの複合条件が重なった場合に限ってどちらもダメな状態が発生したのでは
ないでしょうか。例えば、オートマチック・トランスミッションを保護するためにNに
入らないようにしているとか、ブレーキのサーボが効くようにエンジン停止を許可
しないなどの理由です。

この件に関しては、新聞社の報道も慎重です。トヨタと言えば広告を出す上では
お得意様です。新聞本体の広告もさることながら、販売店のチラシ配布による売上も
馬鹿にならないはずです。NHKは比較的報道しているように感じますが、
朝日は「米運輸省高速道路交通安全局の発表によると」とか、「○○タイムズが
報じたところによると」など、他責に転嫁できるような、またはスポンサーを怒らせ
ないような報道に終始しているように感じます。

三菱自動車のリコール隠しの時もそうでしたが、一旦、ある分岐点を過ぎると新聞も
手の平を返したように報道しだします。今回もそうなるのか、それともこのまま曖昧な
まま終わるのか、もう少し時間がかかりそうです。

11月3日 自動化に伴う不便

最近のバイクは押しがけができないそうです。キャブの代わりにインジェクションを
使用しているので、バッテリーがあがるとエンジンかからないのでしょう。不便ですね。
次にオートバイを買う機会があるか分かりませんが、キャブレターが付いた年代のもの
にしようと思いました。

カメラもフィルム式ですが、オートのが2台あります。コンパクトの方は持ち運びが便利な
ものの、フラッシュを使わないように設定すると、機械が変な判断をして真っ黒になります。
マニュアルの一眼レフであればISOの400あたりのフィルムで露出を多くすれば、その場の
雰囲気通りの明るさで撮れることがあります(当然、失敗することもあります)。

オートの一眼レフはお下がりです。初期の頃のものだったせいか、制御が不完全らしく
シャッター・チャンスでシャッターを押したところ、シャッターが下りず、頭にきてそれ以来
使っていません。不完全なのは理解力が不足している利用者側という気もしますが
それはおいといて、機械のせいで機会が無くなるというのは抵抗があります。
マニュアルの一眼レフを使っても、たいていは思ったとおりには映らないものの、
他責ではなく自責なのでストレスの感じ方が違います。

こんなことを書いていて思うのは、北米でのレクサスの事故です。アクセルが戻らない
というあの件。最近の車は燃費もよいし、故障も少ないのですが、人間の入力に対して、
それを機械が余計な判断を加えている印象を受けます。アクセルを踏んだ分だけ加速
して、ブレーキを踏んだ分だけ減速するクルマに乗りたいですね。てなことを言ってると
「レクサスなんて買えないでしょ。」と天の声。

11月3日 昭和の子供

そういう風に仕込んだ訳じゃないんですが、ウチの子は昭和してます。まずは
赤塚不二夫ファンです。これはおじいちゃんにもらった赤塚不二夫のマンガが原因です。
ニャロメや、おそまつ君の情報が頭に詰まっています。長谷川町子の「さざえさん」、
「いじわるばあさん」も読んでます。

次がドリフターズです。ドリフターズといえば、私は親に怒られながら小学生時代に
見ていました。ドリフターズの特集番組は最近でも頻繁に行っており、試しに子供
にも見せたら大うけ。今じゃ録画したものを定期的に見返してはケタケタ笑っています。
やっぱり体を使った笑いは時代を超えて受けることが分かります。
でも、2002年生まれの子がこれでいいのかなーと感じることがあります。

最後は紐ごまです。これは幼稚園で習ってきました。家で何日も練習して回せるように
なりました。最近では、小金井公園の江戸東京たてもの園でやっている昔の遊びを実演
しているコーナーでやっていたベーゴマにはまってしまい、とうとう家でも回しています。

小学生に流行りのベイブレードもやっているので、現代の子の面もちゃんとあるものの、
ベーゴマも回しています。おかげで、私も付き合わされて47歳にしてベーゴマを
回せるようになりました。少し嬉しいです。

11月3日 ベンチャーズ VS ビートルズ

今回はベンチャーズを軸にしたビートルズとの比較についてです。

きっかけは共にNHKで見た特集番組です。ベンチャーズは結成50年関連の番組、
ビートルズはリマスター版発売に関連して、当時の映像をもとにしたドキュメンタリーです。

私には9歳違いの兄がいるため、好むと好まざるとに関わらず兄の影響をモロに
受けています。私の年代では通常ベンチャーズは聞かないのですが、兄のせい
(おかげ?)でダイヤモンド・ヘッド、十番街の殺人などのEPを聞いて育ちました。
テニスのラケットをエレキ・ギターに見立てて弾くまねもしてました。

その後、ビートルズ以降のバンドを聞くようになっため、ベンチャーズには見向きも
しませんでした。私の中のイメージはいつまでも日本に出稼ぎに来ている
ロートル・バンドというものでした。

ところが、番組内で60年代の日本公演の映像を見て驚きましたね。曲は
「十番街の殺人」。一番驚いたのはドラムのメル・テイラーです。2台の
エレキ・ギターと1台のエレキ・ベースを相手にノリノリで叩いていました。
若いこともあってテンポも早くカッコいいったらありゃしません。

Ventures Wipe Out」で You Tube を検索すると、同じ頃の映像があります。
これも痺れましたね。私の好きなドラマーは叩いているうちにテンションが
上っていくドラマー、楽しそうに叩くドラマーです。カウント・ベイシー・
オーケストラのドラムをしているブッチ・マイルスがその典型です。

性格による先天的なものか、それともドラムを叩くことで増長される後天的なものか
分りかねますが、アマチュアのバンドも含めて割とドラマーで見ることが
多いタイプに思います。メル・テイラーはまさにそのタイプでした。今まで映像を
見たことがなかったので分りませんでしたが、放映後数日は痺れていました。

これと比べるとリンゴ・スターのドラムは平凡です。リンゴはよく「基本に忠実な
ドラマー」と言われていました。これって、若い女性をとりあえず「健康的」と
評するようなもので、他に褒める箇所がない場合に使う常套句のような気がします。

メル・テイラーに加えてノーキー・エドワーズのギター。この人も渋いです。
チェット・アトキンスを尊敬していると公言していることや、年齢からも分るように
カントリーがベースにあるようです。派手なパフォーマンスは無くとも、
うまいんだろうなあと感じます。

番組の中でベンチャーズを一様に語っていた日本のミュージシャン、渡辺
香津美、チャー、坂崎幸之助、南こうせつなどの顔はギター少年のものでした。
ギターを始めた後に影響を受けたギタリストは他に色々いるのでしょうけれど、
皆、始めたのはベンチャーズなんだなあと強く感じました。

ビートルズはグループとしての活動が8年間、アルバムは13枚です。その影響力
の大きさと比べると期間、アルバム枚数ともに少ない気もしますが、実際は
こんなもんでしょう。方やベンチャーズは結成50年、アルバムは92枚
(公式サイトによる)です。

ベンチャーズと言うと、日本の歌謡曲を弾いたり(実は作曲までしている)、
日本の地方までツアーする懐メロバンドと軽んじていましたが、当初のインパクトと
地道なバンド活動は素直に凄いと感じた次第です。

11月3日 ビートルズのリマスター盤

最近、ビートルズのリマスター版発売に関連して(?)、NHKでビートルズに関する
番組を見ました(NHKはこういう番組をきちんとやるのがいい所です)。ビートルズ
は、私たちがちょうど中学3年の時に、ビートルズ来日10周年という、今にすれば
どうでもいいような理由で流行っており、折からのオーディオ・ブームも相まって、
私たちの学年の誰しもがビートルズを競うようにして聴いていました。

おかげで、殆どのアルバムはこの時期に聴くことができました。今回の映像は
初めて見るもので、リバプールのお兄ちゃん達がどのように進化して、自分達が
したいことを自信をもってできるようになったかが良く分りました。

しかし、リマスター盤については??です。もともと、CDはメーカー都合でLPから
移行させられたという思いが私には強くあります。さらにジャズを聴き始めた時に、
CDとLPの音質を比較して、CDの音が劣ることを実感したので、リマスター盤は、
結局LPの音に近づいただけではないかと疑っています。

今回のリマスター盤をしかけたイギリスのプロデューサーだかが、「当時のCD
では再現できなかった音質が、現在のCD技術で実現できるようになったので、
今回リマスター盤を作成した。」みたいなことを言ってるのを聞き、そりゃないでしょう、
と思いましたね。ビートルズのCD版を買った人の気持ちはどうなるのか、というのと、
この言い方でゆけば、また10年後にリマスター盤が出せることになります。

ビートルズ偉大なバンドでおり、好きな曲が多くあることは肯定します。CDは
取扱が楽で、収納が楽なことも認めます。それでも、今回のリマスター盤は、
新たに購入して聞き比べたいという気にさせてくれません。というわけで、
ビートルズの偉大さは変わらないけれど、それで再度儲けようという意図が
透けるリマスター盤には少しがっかりです。

でも、結局は買えないも者のひがみですね、これは。

11月3日 横田基地友好祭

8月末、福生にある米軍横田基地の友好祭に行ってきました。

横田基地は米国の空軍基地です。ここには、子供の頃から父親に連れられて
飛行機を見に来ていました。昔はF−4ファントムを見ましたが、いつの頃からか
役割が変わったらしく、今では輸送機しかありません。

しかし、友好祭ともなると、戦闘機が勢ぞろいです。最新鋭のF−22ラプターを
始めとしてFA−18、F−16、F−15、F−2、RF−4E(ファントムを改造した
偵察機)などです。あいにくF22を見ることはできませんでしたが、最終日の午後に
狙っていったので、所属基地に帰還する各機の離陸シーンを見ることができました。

戦闘機の飛行を間近で見るのは2年ぶりくらいです。近隣の方は騒音で悩んで
いるので申し訳ないのですが、久しぶりの爆音にやられました。種類は異なりますが、
ホールでビッグバンドを聞いた時と同じような興奮です。また、レーシング・カーも
そうですが、性能を追求した機械が動く音に惹かれてしまいます。

私は見られませんでしたが、今回は韓国の基地からスパイ機として有名なU−2
偵察機が飛来して、滑走路の上を飛び抜けたそうです。着陸しないのは機密の
問題かと思いましたが、恐らくそうではなくて着陸するのが難しいからでしょう。

調べたところ、この飛行機は胴体にしか車輪がついておらず、離着陸の際は翼端を
載せた自動車が並走する必要があるらしいです。そんなアクロバチックなことを
他の基地で行うのはリスクが高いため、飛来しただけのようです。
いずれにせよ、こんな飛行機が飛んでくるのも米軍基地ならではです。

子供が喜ぶことを期待したのですが、大音量がきらいなウチの子は戦闘機の
爆音に耳を塞いでうずくまってしまいました。これは大きな誤算です。
「飛行機、嫌い!」だって。アレー?

11月3日 乾徳登山

今年もお盆の時期に乾徳山に登りました。昨年は雨マークのついた日に行き、
雨が振り出す前に登ろうとしたため、楽しむ余裕がありませんでした。今年は
景色を楽しみにリベンジです。

結論からするとリベンジできませんでした。この季節の朝は雲が多いらしく、
今回も登山中、山頂からも下に雲しか見えませんでした。それでもスリリングな
岩場が多いコースを昨年と同じくらいの時間で無事に下山できたことは嬉しいことです。

昨年は鹿を見ましたが、今年は鹿に加えて熊を見ました。山で熊を見たのは
初めてです。比較的距離があったことと、逃げていく後ろ姿を見たので恐怖感
はなかったものの、ベアベルの必要性を感じました。

出会った何組かの登山者の方達は動物を見なかったと言っていましたが、
皆さんベルをつけていたからかもしれません。私はベルを忘れていったので
動物に気付かれずに近づいていたのかもしれません。そうだとしたら、
恐ろしいことです。

これを書いている少し前に乗鞍岳の山頂付近の駐車場で熊が人を襲って
射殺されていました。人が多い場所だから大ニュースになったものの、
山中で襲われたらかないません。1年ほど前にも奥多摩で登山家の
山野井さんが、トレーニング中に熊と遭遇して襲われたりと、人と遭遇した
熊が襲うケースが増えているような気がします。

熊の被害に関する一連のニュースで特に恐ろしく感じたのは、熊の食性が
変わってきているのではないかという説です。食べ物が減ってきている
熊の一部が家畜を襲って食べているというものです。一般的に本州にいる
ツキノワグマは肉食ではないと言われてましたが、そうではない例があるということです。

山野井さんみたいな超人でもどうにもならなかったのですから、
私のような凡人にはなす術がありません。熊に食べられちゃうのは嫌なので、
次回はベルを持って行くようにします。

11月3日 ブルーベリー摘み

自転車で20分くらいの距離の農園でブルーベリー摘みをしてきました。
楽しかったですね。時間制限はなく、摘んだブルーベリーの重量100グラム
につき200円を支払います。摘みながら食べる分には料金が発生しません。
なので、食べながら摘みます。

昨年、カミさんと子供は2人で行って、バカみたいに摘んでしまい2000円
以上になったとのこと(初めて知りました)。なので、今年は注意していたのですが、
各自バラバラに摘んでいたところ、またもや子供が大量に摘んでしまい、
1500円になりました。

目の前に摘んでくれと言わんばかりにブルーベリーが垂れていると、
ついつい手が伸びてしまうのでしかたありません。

農家の方と話をしたところ、ブルーベリーはあまり手がかからないそうです。
自分達で出荷するとなると選別をせねばならず、そうなると100%は出荷
できません。ところが、お客さんが自分で摘むと、摘む労力もかからないのに
加えて、形の不ぞろいや、大小の違いも出荷品ほど気にしないため無駄に
なる分が少ないそうです。

しかも、ここのお宅の主力はブドウのため、観光農園ではないことから、
厳しいルールは設けていないようでした。山梨県などにある観光農園は
結構高そうですからね。身近なところでブルーベリーが摘めて満足しました
(実際に行ったのは8月です)。
7月20日 純粋なる形象(その1)

府中市立美術館で「純粋なる形象」ディーター・ラムスの時代機能主義デザイン再考
を見て思ったことを記します。

ディーター・ラムスは1955年から約40年間ドイツのブラウン社でデザインを実践、
監修してきた人です。ブラウンのシェーバーをデザインした人と言えば分かりやすい
でしょうか。

自分でシェーバーを購入するようになったのは80年代後半からなので、未だ
ディーター・ラムスがデザインを監修している頃です。当時からブラウンの製品に
憧れており、それをひきずって今でもブラウン製品を愛用しています。
展覧会で見るとブラウンはオーディオ製品を90年まで製造していたらしいのですが、
こちらは目にしたことはありませんでした。小さな置時計などは銀座・松屋のセレクト
ショップで見たことがあります。

ディーター・ラムスの名前は恥ずかしながら、今回初めて知りました。ディーター・ラムス
がどのような人で、どのような製品をデザインしてきたのかが良く分かりました。

スズキのバイク「刀」をデザインしたハンス・ムートや、ペリカン社のボールペンを
デザインしたルイジ・コラーニなどもドイツ人デザイナーです。ディーター・ラムス
との違いは、フリーのデザイナーか、会社組織に属したデザイナーかの違いです。
フリーのデザイナーは自社製品があるわけではないので、記憶に残る製品を単発で
残せても継続性を維持するのは難しいように感じます。ところが、ディーター・ラムスが
監修した一連の製品を見ていると百聞は一見に如かずで、一貫性を強く感じます。

何で自分がブラウン製品=ディーター・ラムスのデザインにこうも強く惹かれるのか、
帰ってから考えてみました。シンプルなこと、直線を基調としたデザイン、プラスチック
の質感の3つに惹かれていると感じました。

私が好きなBMWのクルマは、80年代後半頃までのクルマです。型式で言うと、
E21、E24、E28、E30あたりまでです。ここら辺までは先に挙げた3つに
当てはまります。流石に外装にはプラスチックを使用しないので、これは内装の
ことになります。
外観はシンプルな直線基調のデザインで落書きをするのが楽なデザインです。
最近のE46やE90だと線が難しく落書きには向きません。内装もよくよく考えると、
ブラウンのシェーバーに通じます。まっすぐな線と、黒のプラスチックの質感です。
必要最低限のものはありますが、不要なスイッチ、メーター、装飾はありません。

ディーター・ラムスが映像の中で言っていたことの一つをご紹介します
(もっと沢山言ってたけど覚えきれず)。
「less and more」です。不要なものをそぎ落とすことにより、重要なものを
際立たせることだそうです。これは、デザインに限らず、日常の生活を振り返る際
にも使えそうでシンプルな良いことばです。ちょっと使えそうかも。

7月20日 純粋なる形象(その2)

府中市立美術館で「純粋なる形象」ディーター・ラムスの時代機能主義デザイン再考
を見て思ったことの続きです。

ブラウンのオーディオを初めて見ました。第一印象はカッコいいけどでかい!です。
奥行きは一般のオーディオ製品と変わりません。幅が見たことがないほど広い
のです。これは、プレーヤーまで一体化したことに原因があります。あの大きさだと、
日本では置き場に困るだろうというサイズです。
カッコよさは有名なマッキントッシュやラックスマンの比ではありません。1セット
持っていたら音楽を聴くのがさらに楽しくなりそうです。

ブラウン社のホームページで歴史を読むと極東との競争に敗れて1990年に
撤退とあります。しかし、極東(日本のこと)の製品はブラウンよりも低い価格帯の
製品のはずなので、本来の競争相手である欧米の高額製品に比して、音色が
あまり評価されなかったのが原因ではないかと想像します。
オーディオ・マニアの方が書いた本で、ブラウンの製品に触れているのを
読んだことがないのが、それを裏付けています。
正確ではないかもしれませんが、バング&オルフセンと同じようにインテリアにも
なるオーディオと言った位置づけだったのでしょう。

つまらないことですが、60年代のアンプを見たところ、真空管が斜めに配置した
設計になっていたのに感動しました。真空管を斜めに配置してまで、薄さを実現
させていたためです。
デザインと設計が一体化していることが良く分かります。どんな方がこんな格好
の良いブラウンのオーディオ・セットを購入していたのでしょう。気になりますね。


7月20日 野暮なお客

これはボヤキです。展覧会に行くと知識を披露している方がたいていいます。
博識なのか、単なるおしゃべりなのか分かりませんが、製品や作者について語ります。
今回の方は、文句垂れでした。展示してあるブラウンのシェーバーの型番が違うこと、
およびカタログが品切れになっていることについてちまちま学芸員に言っていました。
展覧会の会期終了の2日前に来て、カタログがないと文句を言うのもどうかと思います。
同じことをするのでも、もう少し粋にできないものかなー。

7月20日 カブト虫の季節

今年もカブト虫の季節になりました。父(私です)は散歩のたび、目を皿のようにして
カブト虫を探しましたが、生きたカブト虫は見つかりません。ところが、かみさんと
子供が買い物の帰りに集合住宅の入り口でメスのカブト虫をつかまえました。
うーん、何だか。おかげで今年もカブト虫がうちにやってきました。
相変わらず、夜中、明け方にがさごそしています。夏到来です。

7月20日 卒業と入学

早いもので子供は幼稚園を卒業し、この春から小学校に入学しました。大人と違い、
子供は成長が早いので、どうしても子供の話題になると、「早いもので」と言って
しまいます。

幼稚園の3年間は本当に良かったです。遊ぶことを前面に掲げた幼稚園で3年間
過ごした結果、運動神経が発達しました。サッカーめいたことや、ドッジボールも
できるようになりました。体も丈夫になり、1年目は熱を出したりカゼをよくひいていた
ものの、3年目は休まなかったので皆勤賞を頂きました。
友達との遊びを通じて人間関係や相手との距離感も分ってきたようです。
また、幼稚園はカミさんにとっても良かったようです。年齢こそバラつきがありますが、
同じように子を持つ多くのお母さん達と、朝、昼の送迎のたびに毎日顔を合わせる
ことで、これまたクラスのように親密になりました。しっかり、地元でネットワークが
出来上がっています。父親の間は、色々なバリアーがあって母親ほど親密にならない
のでうらやましい気もします。

子育てはこれからさらに本格的になるので、総括めいたことを言うのは早いです
けれど、後から振り返って、幼稚園時代が一番良かったことになりそうな予感が
あります。
小学生ほど知恵がついておらず、幼児性が強く可愛いためです。
ウチの子も4月になってランドセルを背負って通いだしたら、数週間前は幼稚園児
だったのに、雰囲気が変わったように感じます。

子供は新しいことに前向きですね。卒園後は住所に応じて3つの小学校に分れます。
仲の良い友達と分れるのは嫌だと泣く子がいるかと思いきや、未だ幼稚園が続くと
勘違いしているんじゃないかと思うぐらい、卒園式では普通に分かれていきました。
ウチの子に聞いても「小学校行くの楽しみ」と超前向きです。新しいことにわくわくする
なんて見習いたいものです。

小学校生活は始まったばかりです。次にここで卒業と入学を取り上げるのは6年後
なので、さすがに「早いもので」とは使えないと思いますけれども、どうなるか楽しみです。

というようなことを書いてアップしないでいたら、もう夏休みに突入です。どうしましょう。

5月10日 Who is Susan Boyle ? 

ミステリー小説「フロスト警部」シリーズ、テレビドラマ「The Office」など、私の
中ではイギリスに対する好印象が続いています。最近、見つけた小ネタの
ニュースに、またイメージが上りました(少し前の話題です)。

まずはこちらをご覧下さい。

4月11日にイギリスで放映された「Britain's Got Talent」というテレビ番組での
ことです。この47歳、独身のおばさん、Susan Boyle、さえない外見ながら、歌が
上手なこと。歌う前に嘲笑が起こっていた館内が、第一声を聞くや否や静まり
かえります。観客の顔、審査員の顔の変化が驚きを雄弁に物語ります。

日本の喉自慢でも驚くほど歌がうまい人は毎週出場します。正直に言って、
Susan Boyle がそのレベルなのか、それ以上のものか私には判断がつきかねます。
しかし、Susan Boyle が登場したこの日の映像は、映画を見ているようです。
純粋な賞賛の表情が、人の顔に浮かぶのを見るのはいいものです。

この番組、ホームページを見る限り、決して高尚なものではなく、ベリーダンス、
サックス演奏など、披露する芸は何でもありです。日本のスター誕生のようなもの
でしょう。何週か勝ち抜くと王室の方の前で芸を披露できるシステムが、大英帝国
ならではです。喉自慢の勝者が天皇の前で歌を披露するなんて想像できません。

Susan Boyle の話はいずれ映画化されるかもしれません。しかし、この映像が語る
内容を超えるものは難しいでしょう。

ということを書いているうちに、4月20日付けの朝日新聞夕刊に記事が載りました。
もう少し調べてみると、2年前にも、ポール・ポッツという風采の上らないサラリーマン
がオペラを歌って、審査員の度肝をぬいていたことが分かりました。この方はその後
にプロデビューをして、日本のCMにも使用されています。おまけに映画化の話も
進んでいるようです。
そうなると、Susan Boyle の映画化は難しいかもしれません。まあ、映画化はどうでも
良くて、ともかくちょっといい話でした。

5月10日 グラン・トリノ

クリント・イーストウッド監督・主演映画を見てきた感想です。少し前にヒットした
同監督作品の「ミリオンダラー・ベイビー」は、全く同感できませんでしたが、
今回の作品は共感できました。

グラン・トリノとは
映画の題名になっているグラン・トリノとは、フォードが製造した車名です。
かつてのアメリカ車(以下アメ車)のラインアップには一般車種に5000cc、
6000ccのエンジンを搭載したマッスル・カーと呼ばれる高性能車がありました。
スカイラインにGTRがあるようなものと考えれば分りやすいでしょうか。
ACコブラ、フォード・マスタング、ダッジ・チャレンジャー等が該当します。
今回、主人公が所有する1972年製のグラン・トリノもそのマッスル・カーの1台です。
古いアメリカを象徴する物です。

私はアメリカに住んだ経験はありませんが、東海岸(ニューヨーク、ニュー・ジャージー)、
中西部(コロラド、アイダホ)、西海岸(カリフォルニア、ワシントン)、アラスカで
ドライブをしたことがあります。東海岸、西海岸では日本車の方が多いくらいに
感じました。中西部では逆に、アメ車しか見なかったことが強く印象に残っています。
都市近郊では日本車が多く、昔ながらのアメリカのイメージが強い地方では、
アメ車が多い印象です。

イーストウッド演じる主人公は朝鮮戦争で従軍経験があります。フォード
の組立工を勤め上げ、かつて自分が生産したグラントリノを所有しています。
家には星条旗がたなびき、家の前の芝生の手入れをかかしません。主人公の
設定は古き良きアメリカを具現していると考えれられます。

現実は
古き良きアメリカを体現する主人公ですが、現実のアメリカは変わってきていることを
否が応でも実感せざるを得ません。自分の住んでいる地域では白人に代わって、
黒人や黄色人種が住むようになってきており風紀も乱れています。隣に引っ越して
きたのは言葉も通じないような黄色人種の一家です。

かつて、知人のホームステイ先にお邪魔したことがあります。ホストの白人の方は
第二次大戦の際に戦ったことがある水道屋さんで、この主人公に近い方です。
自分がまさか日本人をホームステイさせることになるとは思わなかったと話して
いたことを思い出します。上記の主人公の設定は、アメリカで共感を覚えやすい
ものと想像します。

また、これはアメリカだけの問題ではありませんが、妻を失い、一人で暮らす老人と、
子供達との確執もあります。老人ホームを勧める息子をイーストウッドが追い返す
ところや、字の大きい電話機を返すあたりなど、老齢の両親を世話する機会が
多い私には身につまされる箇所です。

引き際
古い価値観・道徳観を持つ主人公が、このような環境でとった行動がまさに映画の
テーマです。私はどちらかというと、主人公の子供の世代なので、必ずしも主人公に
同化できませんが(この歳で同化したら枯れすぎ)、この映画が狙いとしている60歳
以降の方にとっては、引き際について感じることが多いのだろうと思います。
主人公が実践した解決策は非常に合理的かつ引き際鮮やかです。やはりそれしか
ないかと思うものの、少し寂しい気がしました。気になる結末はネタバレになるので
説明できません。映画を見てのお楽しみです。

5月10日 清志郎

忌野清志郎が亡くなりました。日々雑感でミュージシャンの訃報に触れるのは
坂庭省吾、高田渡に続いて3人目です。

多くのブログやホームページでも触れられています。私が参考にさせて頂いている
サボテン栽培のサイトでも、今まで音楽のことなど一切書いていない管理人の方が
訃報に触れており、影響の大きさをあらためて感じています。

何でこんなに反響が多いのかとあらためて考えてみると、楽曲(特に詞)が優れて
いる点と生き様です。もともとロックは大人や社会に対する反発が始まりです。
それがいつしか商業主義に取り込まれて反社会性は薄れています。どんなロックスター
が反社会的なポーズをとっても、それがポーズでしかないことは売れていることが
証明しています。清志郎のように反原発を歌ってレコード会社と争ったり、曲を
放送中止にしたラジオ局と争ったりしては売れないからです。なかなか真似で
きることではありません。清志郎にはポーズではないいかがわしさ、反骨精神が
感じられ、この点を多くのおじさんおばさんをひきつけるのでしょう。

もう一つは時代性です。私は学生時代にラジオを聴きながら勉強していました。
ちょうど「雨上がりの夜空に」や「トランジスタラジオ」が発表された頃だったので
よく聞いた記憶があります。NHK−FMのサウンド・ストリートは毎晩聞いており、
中でも渋谷陽一の曜日が好きでした。ここでは曲だけではなく、首都高速を走って
いたら並走する車から清志郎が「渋谷ー!」と声をかけてきたなどと聞いた記憶があります。

ライブに行ったことはないものの気になる人でした。特にこちらもあちらも
歳をとったこの十年ほどは格好良いと思う気持ちが強くなりました。

私はポンコツ車やポンコツ・オートバイに乗っているので、「雨上がりの夜空に」
が大好きです。エンジンがいかれないように走り続けます。

5月10日 オイルさがり

「エンジンがいかれないように」というのがタイムリーなので、オイルさがりに
触れます。オイルさがりというのは、エンジンの潤滑油であるオイルが、燃焼室に
入り込んで、ガソリンと一緒に燃焼することです。ひどくなるとマフラーから白煙が
出ます。クルマは以前からオイルさがりのため、こまめにオイルを注ぎ足しています。

先日、バイクを暖機運転していたら明らかにマフラーから白煙が上っていました。
以前も他人に指摘されながら自分では目視確認できませんでした。
見えないのをいいことに目をつぶっての現実逃避です。しかし、今回はハッキリ見て
しまいました。修理には費用がかかりそうなのでがっかりです。エンジンが暖まれば
白煙も消えるので、当分はオイル不足に注意してだましだまし乗るつもりです。

製造から27年もたつのでしかたがありませんが、昭和の乗り物に乗り続けるには
故障によるストレスが絶えません。

3月29日 ワールド・ベースボール・クラシック

ワールド・ベースボール・クラシック面白かったですね。3年前の2006年も期せず
して見たところ引きずりこまれてしまいました。今回は優勝を狙うと公言していたので
否が応でも興味を持たずにはいられませんでした。触発されたのでこれに関して
何点か書きます。

(1)やっぱり野球は面白い
やっぱり野球は面白いとあらためて思いました。WBC直後に会った人と話すと
みんな語ること語ること。ナゼ皆がWBCを語るかについて、理由を考えてみました。
ルールを知っている点、ドラマがある点、および期待に沿う実力がある点の
3点が理由ではないでしょうか。

まずルールを知っているという点です。現在、30代以上の人であれば老若男女を
問わず野球は何人でやるか、攻守がどのように切り替わるのか、ベースはどちらの
方に回るのかなど、必要最低限のルールを知っています。これは第二次大戦
以前から野球が盛んだったことからも分かるように、日本に紹介されてからの歴史の
長さに加え、テレビ放送の始まりとともに電波にのって野球中継が放映された
ことによる影響が大きいと思います。
また、野球が国民的スポーツであるのに伴い、子供が野球をしていた点も大きい
でしょう。私も小学生時代は野球ばかりしていました。遊ぶといえばまず野球でしたね。
それが嵩じて中学も野球部でした。
何はともあれ、ウチの子のように生まれた時からテレビでJリーグ中継をやっている
世代にはどうか分かりませんが、野球のルールを常識として知っている多くの人
にはWBCで盛り上がる素地があります。

次にドラマ性です。今回、決勝戦の10回表ツーアウトでランナー2、3塁バッター
イチローの打席はドラマでしたね。東京ラウンドでの不調も、この打席の伏線では
なかったのかと思うぐらい、よくできたドラマのような決勝打でした。山際淳司という
作家が「江夏の21球」という本を書き、これを元にしたドキュメンタリーも作成された
ことを思い出します。イチローの打席もこれ以上の物語になるのは間違いないでしょう。

野球は攻撃と守備が明確に分かれており、各バッターは公平にバッターボックス
に立つことができます。この点がサッカーやラグビーと異なります。野球でも
守備についてはポジションにより、球に触れる機会の多寡が生じます。しかし、
攻撃は必ず順番が回ってきます。サッカーやラグビーは、そもそも攻撃できる
可能性が低いポジションがあり、例えばサッカーのゴールキーパーが得点できる
のはFKかPKくらいしかありません。ディフェンスの選手はフォワードの選手と
比べて得点率が低いのは当然です。これだとやはりドラマが発生する可能性は
限定されます。
また、バッターとピッチャーの攻防は、一球一球に間があるため、あれこれ考える
余裕があります。投手と打者の心理や配球を想像して、当事者はもとより観客も
ハラハラドキドキします。サッカーだとこうはいきません。攻守の切替は一瞬で
行われますし、その際の選手の反応は、あれこれ考えた結果というより条件反射、
神経反射の面が強いと思われるためです。見ている側の反応も「アッ」とか「おっ」と
一瞬です。もっとも、これは私の知識の欠如によるものであることは否定しません。
私には中盤からシュートまでの組み立てがどうしても分からないためです。
サッカーに詳しい方に聞くと「それが分かるんだよ」と言われたことが複数回あるので、
分かる方には分かるのでしょう。ともかく、野球は、投手と打者のかけひきのドラマが
分かりやすいことにも要因があると推測します。

最後の期待に沿うか否かという点です。これは野球の実力に関してです。サッカーや
ラグビーの国際試合に関して毎回何だかなあと思うのは前評判のわりに勝てないと
いうことです。
サッカーについては日ごろから見ていないので、偏見かもしれませんが、テレビ、
新聞が煽る割には日本代表が勝てないように感じます。このため、試合があっても
見ようという気になりません。実際、WBC直後の「日本-バーレーン戦」を見たものの、
点が入りそうに感じられず、途中で見るのをやめてしまいました。後からFKの1点差
で勝ったことを知ったものの、見て楽しいゲームではなかったようです。
ところが、日頃のペナントレースは見ていなくともWBCやオリンピック・ゲームには
惹かれます。そもそも、サッカーやラグビーと野球では国際大会の出場国数が
違うだろというつっこみが入るかもしれません。それでも国際試合で野球がそこそこ
強いのは事実です。前回のWBCは優勝、北京オリンピックで敗れたとはいえ4位です。
一番にはなれずとも、優勝の可能性がありそうだと言われればそうかもしれない
と思わせられます。そこに、メジャー・リーグで活躍するスター選手が入るとなれば、
これは興味を抱かないわけにはいきません。

このようなことから野球を面白いと感じるのではないでしょうか。

(2) なぜ野球は強いのか

今度はナゼ、ジャパンの野球が強かったのかについての推論です。投手陣が良いこと、
スモール・ベースボール。これは新聞、雑誌でも挙げられているので除外して、それ
以外の野球は体の大小を問わないこと、甲子園の2点を挙げます。
野球は体の大小を問わないこと。これはどこかで王さんが野球のすばらしさの
一つとして挙げていました。体の大小と関連して野球には身体接触がない点も、
外国人と比較して体格・筋力で劣る日本人には有利に感じました。サッカーの日本代表
は必ずしも大柄な選手ばかりではありませんが、野球と比べて身体接触が多い分だけ
不利に感じます。
次が甲子園です。ジャパンの選手の何割が甲子園経験者か分かりません。しかし、
少なくとも全員が全国高等学校野球選手権大会に参加していたことは間違いない
でしょう。一回負けたら終わりというトーナメントを甲子園DNAとして経験しています。
決勝ラウンドに入る際、原監督が言った「今日からは甲子園です」という一言で全員が
意識を共有できるのではないでしょうか。
サッカーにも全国高等学校サッカー選手権大会がありますが、代表に入るような選手
は学校の部活には入らずJリーグ傘下のクラブチームからJリーグに入ることが
ありそうです。そうなると、岡田監督が「今日から国立競技場です」と言っても、選手と
監督の全員で意識を共有できるか疑問です。そもそも、正月の高校サッカーは準決勝
からしか国立競技場を使用しないので、県大会に勝っても必ずしも国立競技場を
経験しませんしね。

この2点もジャパンの強さに有効に作用したのではないかと想像します。


(3)米国の反応

今度はイチローに関する米国での反応です。今回、イチローがドラマの最後を
締めくくりました。日本のメディアがイチローを取り上げるのは当然です。これに対して、
米国のメディアがどのように取り上げているか気になったので、インターネットで
米国の新聞を検索してみました。シアトル・マリナーズの地元、シアトル・タイムズの
記事が面白かったので紹介します。

この新聞では読者が記事に対する投稿をできるようになっており、WBCの記事に
対する51件の投稿からピックアップしたのが次の内容です。大別すると3つに分類
できます。

@イチローに対する批判
・ イチローはどこのチームのために働いているのか
・ イチローは高給を取って自分の記録ばかりを追及するわがままなプレイヤーである

Aイチローに対する評価、もしくは同情
・イチローが笑わないのは当たり前。年間100ゲームも負けていて笑顔を見せられる
 はずが無い
・イチローが子供のように笑うのを見て楽しかった
・イチローが日本チームのために見せたがんばりを、マリナーズでも見せて欲しい
・イチローを非難するのは的外れである。マリナーズの同僚や、それを改善しない
 マネージメントこそ問題
・イチローは母国のチームメイトと共に戦うほうがマリナーズで戦うより楽しそうに見える
・WBCで燃え尽きないで欲しい。さもないとMLBでは自分の記録のためにしか戦わなくなる
・イチローと城島はWBCの元気をマリナーズにも持ち帰って欲しい

BWBCの感想
・WBCはMLBにはないスモール・ベースボールの楽しさを思い出させてくれた
・アジアの野球にステロイドは必要がない。(それに比べてMLBは…)
・日本が野球で一番であることを認めざるを得ない
・普段の試合は退屈なので見たことがないが、この試合は最高。最初から最後まで見た

このサイトは、投稿された意見に対して「賛成」、「反対」を投票できるようになっています。
それを見る限りイチローに対する批判への賛成はありませんでした。逆にイチローに同情
する意見は賛同を集めています。高額な年俸を取るイチローがバッシングの対象になっては
いるものの、マリナーズが弱い原因は違うところにあると、マリナーズ・ファンはちゃんと
認識しているようです。
それにしても自分のチームが弱くて笑顔も見せられないのでは、イチローも大変です。
今年はマリナーズが少しでも強くなるといいですね。

1月24日 ランドセル購入



はやいもので、子供は4月から小学校です。就学児健診など、徐々に入学準備が始
まっています。それに伴い、子供の関心が高いランドセルを「ランドセルのスドウ」で
購入してきました。

ランドセルにも他のファッション用品などと同様に2009年モデルがあります。毎年、
微細なマイナーチェンジを繰り返し、年度毎の差別化を図ることで新製品を売ろうという
ビジネスモデルがここにも適用されています。テレビでの宣伝に煽られて、カミさんや
子供は、「早く買わないとランドセルが無くなっちゃう」と騒ぐので、近所のイトーヨーカドー、
伊勢丹、島忠に偵察に行きます。大体、分かったのは次の4点です。

1 値段は大体、3〜5万円、皮製は少し高い。
2 材質はクラリーノか皮。主要メーカーの製品はクラリーノがメインで、軽量性を
  謳い文句にしている。
3 どこも店員や販売員がすぐ寄ってきてじっくり見させてくれない。
4 置いてあるメーカーは限られていて、複数の商品を比較することが難しい。

私は皮製に関心があるのですが、子供は「ふわりぃランドセル」の「ジュラロック
(止め具の名称)」じゃなきゃ嫌と言い張りますし、カミさんはクラリーノで十分と言い
ます。たかが子供のランドセルぐらいに拘りをもつのはどうかと思い、主要メーカーの
クラリーノ製品で妥協しようと考えたものの、現物を見るとあまりにもちゃちな印象が強く、
拘り心がムクムク頭をもたげてきます。
それに、どこにいっても販売員がいるということは、その分の人件費や販売手数料が
載っていることになります。まして、テレビであれほどコマーシャルを放映しているので
あれば、その分の費用も値段に反映されるので、余計な費用を払って、ちゃちな製品を
購入するのは嫌だなあと感じました。

早速、インターネットで検索開始。材質にこだわり皮のランドセルを探します。クラリーノ
は水には強いでしょうが、皮に比べると質感が劣ります。それに調べると、皮の方が
クラリーノより強いことが分かります。大量生産するメーカーは、加工が楽で軽量化に
有利なクラリーノを勧めたいのでしょう。材質は皮に決定。
次は購入先です。「ランドセル 皮」で検索すると東京、大阪、静岡、奈良など、複数の
皮革工房がヒットします。中には、私立小学校の生徒さん御用達の、高級店があります。
これは分不相応なので除外するとして、値段にも結構、差があり、3万円程度の手ごろな
値段から購入できることが分かりました。製品はどこの店も、自社で作成しているので、
拘り、自信が感じられ、どれをとってもハズレはなさそうです。但し、実物を見ずにインター
ネットで購入するのは不安があるのと、遠距離だとアフターサービスが不便なので、東京
近辺の「土屋鞄製造所」と「ランドセルのスドウ」に絞り込みました。

土屋鞄は足立区、スドウは葛飾区です。東東京なので、うちとは正反対ですが、東京都内
には変わりません。スドウの方が朴訥な印象であることと、値段がリーズナブルなので、
早速、親子3人、車で買いに行きました。

事前で地図で調べて行ったものの、工房が住宅街の中のため、少し迷いましたが無事
到着。店舗は無く、工場の前には犬がいます。対象は違いますが、高松で讃岐うどんの
製麺所を探したことを思い出しました。工場の入り口を開けると、町工場というか皮革工場
そのままです。入り口の脇に、見学者用の製品が無造作に置いてあります。ご主人に
来訪をつげ、製品を見せてもらいます。子供は黒のツヤありのランドセルを嬉しそうに
触っています。見たところ、クラリーノ製品に感じたちゃちな印象はなく、皮革製品の重みが
感じられます。ご主人と話す中で、教科書のサイズが大きくなったことから、自分達の頃
よりランドセルが大型化していることや、70%以上皮が使用されていれば皮製品と表示
して良いことなどが分かりました。私達が買おうとしている製品は皮でできていますが、
へりの部分など、一部はクラリーノが使用されています。しかし、値段を考えれば納得
します。当たり前のことですが、ランドセルは昔から機能に大差があるわけもなく、各社
ごとの差など微々たる物です。見て、触ったところ、私もカミさんも満足。子供が反対
したら困るなと思ったのは杞憂で、「これ、買う」と言って離しません。その場で購入しました。
少し遠くまでの買い物になりましたが、親子3人納得のランドセルが購入できて満足です。

名の知れたメーカー製品でなければ嫌という方には薦めませんが、自分(子供)が気に
入れば、メーカーは不問、あるいは、割安に皮のランドセルを買いたいという方にはお薦
めです。車で行かれる方は、近所にあるコインパーキングを利用すると便利です。

「ランドセルのスドウ」で買った方の情報は、あまりインターネットに載っていなかったので、
情報検索している方の目に留まることを願って、これを書いています。