1. 山地酪農とは




まず、このページであつかう山地酪農を定義します。

現在、「山地酪農」をインターネットで検索すると多くのサイトがヒットします。田野畑山地酪農牛乳(岩手)、斎藤牧場(高知)、
木次乳業(島根)、中洞牧場(岩手)、葛巻町(岩手)の山地酪農研修所など、まだまだあります。

私の場合、田野畑山地酪農牛乳で山地酪農を知ったため、山地酪農=猶原恭爾博士が提唱した山地酪農だと長いこと思い込んで
いました。ところが、文献を調べると、猶原博士が「日本の山地酪農」で 1966 年に「やまちらくのう」を提唱する以前から山地酪農という
用語が使われていることが分かりました。

例えば、1950 年発行の「農業信州」という雑誌には「酪農危機と山地酪農」という記事があります。国会図書館で内容を見たところ、現在の
「やまちらくのう」との関連性はなく、草地酪農、近郊酪農などの分類の一つとして、山間部で行われている酪農形態を指した漠然とした
ものでした。おそらく、平地に対する山地と して「さんちらくのう」が使われていたのではないかと推察しています。

また、現在、「やまちらくのう」をうたっている牧場でも、田野畑山地酪農牛乳のように猶原博士の理念を守っているところもあれば、
そうでないところもあります。いずれの形態にしろ漢字で書くと「山地酪農」となるため、ややこしいことこの上ありません。

混乱をさけるため、以降、このページで扱う「山地酪農」は、岩手県田野畑村で猶原博士の教えをかたくなに守っている熊谷家、吉塚家の
山地酪農を指すことにします。
(19 年 5 月 11 日更新)


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