あるところにはあるE21


最近、ヤフー・オークションに E21 が 3 台も出ていました。320i のマニュアル 2 台と、323 のオートマです。何年もオークションを
見ていますが、3 台も出るのは初めてです。まだ日本のどこかには私を待ってる E21 がいるんですね(待ってないと思うけど)。

1 台の 320i は前から知っていましたが、他の2台はどういう経歴か分かりません。お好きな方が乗らずに倉庫に眠らせていたようです。
なので、それぞれ外観は非常にきれいです。残念なのは、稼働していたわけではないことです。
現状維持で倉庫に保管するには問題ないのでしょうけれど、1 年を通して日常的に使うにはそこそこの手入れが必要に見えます。

323 はいわずと知れた6気筒です。320 にも 6 気筒があるものの、どちらも滅多にお目にかかれません。まあ、E21 自体が滅多に
お目にかかれないのですが、その中でもさらに希少なのが 6 気筒の車です。
幸い、どちらも運転させていただいたことがあります。やはり 6 気筒は魅力的でした。エンジンをかけた瞬間に 6 つのピストンが
一斉に動きだす重厚な音は、4 気筒では絶対に味わえないものです。

320 に乗せていただいた後は、しばらく 6 気筒に浮気しようか考えたほどです。320 は魅力的であるもののトルクは薄いようで
街中で使うには 4 気筒の方が使いやすく感じました。ところが同じ 6 気筒でも 323 は、318i の 100 馬力に比べると 143 馬力と
40 馬力以上違うため速かったです。排気量に応じてトルクもあるらしく、清里辺りの上りをものともせずに加速するのには驚きました。

いいところばかりではありません。323 は熱量的に苦しいらしく、オーバーヒートに悩まされるそうです。また、前輪だけでなく、
後輪もディスク・ブレーキだったり、マフラーも 2 本に分かれているなど、4 気筒車に比べて部品点数が多目です。このため、
維持費は 318 の比ではないでしょう。

それを差し引いても、323 は魅力がある車です。オークションに出品された 323 も良い方のもとで大事にされるといいですね。

(2011年5月22日)