小野田牧場(愛媛県西予市)


2015 年に愛媛に移住しました。せっかく四国に来たので、こちらの放牧型牧場を紹介します。もともと、山地酪農は高知県で最初に
導入されたものであることから、四国にはその名残があるものと思われます。機会をみて紹介していきますよ。
まずは小野田牧場です。

こちらの牧場は、引っ越して 1 カ月もたたない 2015 年 4 月、バイクで散歩中に発見しました。山筋についた獣道はもしやと思い、近づいて
いったところ、やはり放牧形式の牧場でした。



牛の数に対して放牧地が狭いように見えるので、他にも何か所か放牧地があるようです。実際、この時も近くに別の放牧地を見つけました。
家から 30 分もかからないので、たまに牛を眺めに行ってます。

24 時間 365 日完全放牧なのか確認できませんでしたけれど、夕方、牛舎から群れが山に登っていくのを見たことがあるので、少なくとも
暖かい時期は 24 時間完全放牧であるようです。



こちらは観光牧場ではないので、遠巻きに見ることしかできません。しかし、嬉しいのは牛乳が、「夕しぼり」という製品名で「らくれん」から
販売されていることです。夕方にしぼるほうがおいしいというのが売りです。このようなことを売りにしている牛乳は初めてなので半信半疑です。
朝にしぼった場合と夕方にしぼった場合で成分が違うなんてことあるのかなあ。



それよりも、山地酪農ファンとしては放牧していることを売りにして欲しいのですが、3 つの牧場からとれた牛乳をブレンドしているため、そうも
いかないようです。というのも、3 つの牧場のうち少なくとも渡辺牧場は、残念ながら放牧形式ではないためです。別の機会にバイクで
通りかかった際、畜舎飼いであることが確認できました。

この「夕しぼり」、スーパーで買うと \240 前後で若干高めですけれど、\180 前後のものよりはさすがにおいしく感じます。小野田牧場だけに
限定した牛乳だったらもっとおいしいんじゃないのかなあ (木下牧場さん、渡辺牧場さんごめんなさい)。
(2017 年 3 月 21 日)



中央畜産会の「地域農業とともに歩む放牧を利用した酪農経営」という資料を見て、私の認識誤りであることが分かったので訂正します。
こちらの牧場は、田原、信宮、宇都宮というお三方が創業した牧場で、小野田は地名です。

また、放牧場については育成牛と乾乳牛のための放牧場でした。近辺を走っても写真に写っている箇所以外の放牧場が見当たらないので
不思議に思っていましたが、資料を読んで納得しました。山の中腹に牛道のついている 1 枚目の写真が育成牛向けの放牧場で、2 枚目の
写真が乾乳牛向けの放牧場だと思われます。乾乳とは、妊娠中の乳牛の搾乳を休む期間のことです。写っている牛は休暇中の牛って
ことですね。

商品としての牛乳を出す乳牛はフリーストール式の牛舎にいるので、「夕しぼり」の牛乳は放牧されている牛から搾られている
わけではありませんでした。
(2022 年 2 月 5 日追記)


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